11骨上げ
火葬場で骨だけになった義父を見つめる。火葬場の係りの方の説明が始まる。
「この方は、眠るようになくなってますね。苦しみは一瞬だったでしょうね」
その一言で遺族はどれだけすくわれる事か、ありがたかった。
「此処が悪かったんだな。」・・と、お腹の辺りを示す、そのあたりが確かに黒く焼け残ったようになっている、腰の骨をつつくともろく割れて中が茶色くなっていた。
死因は心筋梗塞とだけ聞いてたので、その時はお腹も悪かったのかな、程度に思っただけだった。このことは後日驚愕の事実となり再び思い出される事になるのだった。
参列者順番に小さな骨壷にお箸でお骨を納めて焼場を後にした。