何をするのも恐ろしい歳になった。世間に出て矢面に立ち家族を守って生きてきたつもりなのに。これではダメだとわかっていても、こうなればどうしよう、ああなればどうしよう、と先に考えてしまう。降りかかる火の粉さえも払えなくなってきつつある自分が情けなく思う。
若き頃は無知ゆえに強かった。少々の失敗にも動じず幾多の難関を突破してきた。
この歳になって、知らないと言うことのすばらしさをようやく知った。
それでもまだ知らない事が多すぎる。その事実を知ってしまった今また恐怖を感じるのです。